トラックドライバーには、どんな免許が必要なの?
初心者に必要な免許ってどれかな?
トラックと言っても、「大きい」「小さい」があるし、荷台に箱があったり、なかったりよくわかりませんよね。
当然ですが、トラックを乗りこなす上で必要な免許があり、条件もさまざまです。
この記事では、初心者さんでもわかりやすく、一般的な業務内容と照らし合わせながら説明していきます。
トラックドライバーに必要な免許
まずは、免許区分から説明していきます。
平成29年3月から、運転免許に関する法改定があり「運転できるサイズ」が変わりました。
下の図が、現在の運転区分となります。
普通免許 | 準中型免許 | 中型免許 | 大型免許 |
車両総重量3,5トン未満 | 車両総重量7,5トン未満 | 車両総重量11トン未満 | 車両総重量11トン以上 |
最大積載量2トン未満 | 最大積載量4,5トン未満 | 最大積載量6,5トン未満 | 最大積載量6,5トン以上 |
18歳以上・経験不問 | 18歳以上・経験不問 | 20歳以上・経験2年以上 | 21歳以上・経験3年以上 |
現在では、トラックドライバーの高齢化が進んできています。
そこで、「若者労働者の確保」を支援する制度が、国やトラック協会で進められているのです。
これから、新しい免許を取得予定の人には、お得な情報となります。
全国トラック協会の発表によると、「準中型免許」を取得する際にかかる費用の一部を支援する制度があるとのことです。
少子高齢化に対応した若年労働者を確保するため、各都道府県トラック協会の会員事業者が、運転者として採用した高等学校新卒者等の若年者の準中型免許取得に対する支援を行います。
引用:全日本トラック協会
引用:全日本トラック協会
【助成対象】
以下の準中型免許取得のために指定教習所等でかかる費用(事業者が負担した場合に限る)
(1) 準中型免許の取得
(2) 5トン限定準中型免許の限定解除
※(1)は普通免許取得後の取得を含む
助成額、条件、申請方法等の詳細については、所属の各都道府県トラック協会にお問い合わせ下さい。
ボクの時代は、「免許代は自腹」が当然でした。
これからトラックドライバーを目指す人には、有益な情報だと思います。
この機会に、活用してください。
それでは、普通免許から順番に説明をしていきます。
参考にしてください。
普通免許
車両総重量3,5トン未満・最大積載量2トン未満のトラックが運転できます。
実は、普通免許でも「乗れるトラック」はあるのです。
こちらが「1,5トン車」と言われるトラックです。
小型トラックの販売実績ナンバー1「トヨタ・ダイナ」になります。
トラックのサイズ(平均的なアルミ箱タイプ)として、
- 全長:約4,9m
- 車体幅:約1,9m
- 高さ:約2,8m(平ボディは2,0m以下)
となり、軽トラに続き「小さいトラック」になっています。
主な、業務として「コープ・生協」などの家庭用食材の宅配や「一人暮らし」の引越しなどです。
トラックを運転したことがない人でも、比較的乗りやすいサイズと言えます。
しかし、乗用車と違い「後ろが見えない」「高さがある」など運転に気をつけなければなりません。
木や看板などの障害物にぶつかるケースが考えられます。
「ミニバンより少し大きい感じ」ですかね。
トラック初心者には、ちょうど良いサイズかもしれません。
乗用車との違いとして、「サイドミラーの見え方」や「運転席からの視界」の感覚があるでしょう。
準中型免許
車両総重量7,5トン未満・最大積載量4,5トン未満のトラックが運転できます。
トラックドライバーとして、「必要最低限」欲しい免許と言えるでしょう。
トラックのサイズ(平均値)は、
- 全長:5〜7m
- 車両幅:1,9~2,2m
- 高さ:2,2~3,2m(平ボディは2,2m)
事業内容により、多少サイズがカスタマイズされています。
主な、業種として、小口配送(佐川急便・ヤマト運輸など)・コンビニ配送・食品・本・精密機器など「幅の広いジャンル」で需要があります。
トラックのサイズ感はもちろん、仕事内容も豊富になってきます。
「初心者さん」がトラックドライバーを体験できる「1番良い環境」だと思います。
ボクの「トラックデビュー」は、2トン車アルミバンでした。
住宅街などの「狭い道」への運転技術が身につき、とても勉強になりますよ。
中型免許
車両総重量11トン未満・最大積載量6,5トン未満のトラックが運転できます。
中型免許を取得する際には、普通免許や準中型免許を2年以上保有してからでないと申請できません。(最低年齢20歳)
運送業では、「4トン車」と言われるトラックです。
「運送会社を転職」する際には、必要とされる免許でしょう。(あると便利です)
トラックのサイズとして、
- 全長:12m以内
- 車両幅:2,5m以内
- 高さ:3,8m以内
となり、規格としては「大型車と同じ条件」になります。
業務内容としては、会社や工場など「企業向けの仕事」がメインになってきます。
トラックのサイズや「エアーブレーキ」・積荷のバランスなどを考えながら運転することが必要です。
運転する距離も増える機会が多く、「トラック中級者向き」と言えるでしょう。
責任感はもちろんですが、経験値も必要とされます。
1日の走行距離が増えることで、「居眠り」や「事故」のリスクが増加するのです。
その分「報酬が増える」チャンスもあるので、とりあえずの目標設定として「4トン車」を目指す人は多いですよ。
大型免許
車両総重量11トン以上・最大積載量6,5トン以上のトラックが運転できます。
免許取得の際には、普通・準中型免許を3年以上保有しなければ、申請できません。(最低年齢21歳)
深視力テストがあることも「大型免許」の特徴と言えます。
トラックのサイズは、中型車と同じく、
- 全長:12m以内
- 車両幅:2,5m以内
- 高さ:3,8m以内
となりますが、積み込める荷物の重量に大きな差が出てきます。
日本の法律では、大型トラックが積める最大重量として
- 車体を含め25トンまでの積載ができる
- 乗務員の体重は55kgで計算する
このような事柄から平均値を出すと「最大積載量=25t-車両重量(約10t)-定員2名×0,055t」
最大で「約14トン」ほどの積載量が可能になります。
「車体が大きく」「死角も多い」ので、トラックドライバーとしての経験が求められます。
輸送する荷物もさまざまで、長距離輸送・深夜帯での活動・荷物量の多さから、運賃が多くなり「高賃金」を目指すことができるでしょう。
その反面、事故や渋滞などのリスクが増えたり、「車中泊」で体の負担もあります。
トラックドライバーとして、「一度は乗ってみたい」と思う人が多いと思います。
運転技術だけではなく、トラックの構造や整備関係の知識も必要となってきます。
「最終目標」として、しっかり経験を積んで挑戦してみるのも良いでしょう。
トラックドライバーに必要な免許|まとめ
トラックを運転する際には、サイズを知ることが必要でした。
運転する際に必要な免許として、
- 普通免許:1,5トン車
- 準中型免許:2トン車
- 中型免許(経験2年以上):4トン車
- 大型免許(経験3年以上):6,5トン以上
大まかに分けて、このような区分があります。
流通する品や物により、扱うトラックの大きさも変化します。
おのずと、必要な車輌サイズも変わり、求められる技術も違ってくるのです。
いろいろな会社で経験を積むことで、トラックドライバーとしてのスキルアップになります。
スキルが上がれば、当然報酬も増え「仕事のやりがい」も強くなるでしょう。
この記事を参考にして、無理なくステップアップしてみてください。